事業報告

自 平成28年10月01日
至 平成29年09月30日

1.一般社団法人の現況に関する事項

(1)事業の成果および経過

一般社団法人 中外Oncology学術振興会議(略称:CHAAO)は平成21年10月1日の設立以来「日本のがん医療を世界水準に」を指針とし、日本のがん研究・がん治療の発展に貢献すべく活動を行なって参りました。

平成28年度の事業は、引き続き医療従事者ならびにがん患者団体を対象に展開いたしました。医療従事者に対する活動では、がん研究に関する最新の情報を提供することに加え、グローバルなネットワークの構築に貢献することができました。患者団体に対する活動では、国内がん患者団体の活動経験の交流の場の提供を行い、国内外のベストプラクティスの共有や意見交換などを通じてがん患者のリテラシー向上と医療への参画、がん医療の均てん化に貢献いたしました。

医療従事者に対する活動では、

  1. 社団中心事業である「国際フォーラムIAAO2017」は“Paradigm Shift in Therapeutic Strategies and Novel Treatments for Cancer”をテーマに、平成29年7月21日から2日間に亘って開催いたしました。今年で7回目となる本フォーラムでは、学術的に最新かつ重要と思われるテーマに関連する海外演者11 名、国内演者1名を招聘し、国内のオンコロジー領域のオピニオンリーダーや若手研究者、医師など総勢200名を超える聴衆のもと活発な議論と交流がなされる国際会議となりました。今回は上記メインテーマのもと、サブテーマとしてCancer ImmunotherapyとPrecision Medicineを中心に置き、New Molecular TargetsおよびNew Paradigm in Epigeneticsにも目配りをしたプログラムの企画を行いました。Cancer ImmunotherapyではCheck-Point Inhibitorsの最新知見と次世代の取り組みについて、Precision Medicineでは、いよいよ臨床への実装段階となってきた米国、日本の実際の取り組みについて、それぞれ3名の研究者から講演いただきました。参加者のアンケートから「10名を超える世界トップレベルの先生からがん研究や治療に関する最新の話を集中して聴講でき直接ディスカッションできるこのようなフォーラムは国内では他になく、毎回参加を大変楽しみにしている」や「来年以降もこの会を継続して欲しい」と、今回も高い評価を得ることができました。
  2. 小規模学術講演会・シンポジウム事業として、地域のがん研究の活性化や治療の向上を目的に、全国のがん診療拠点病院や大学と協働し、個別のテーマに特化してがん研究の最新情報の共有化や世界的に著名な先生と直接交流できる場として、フォーカスシンポジウムを開催しております。今期は、平成29 年2月に鹿児島がんフォーラム(鹿児島大学と共催)、平成29年7月にOncoimmunology Mini-Symposium in Sapporo(北海道大学と共催)を開催いたしました。
  3. 褒章事業である日本癌学会と共同で創設したJCA-CHAAO賞に関しては、第六回JCA-CHAAO賞授賞式が平成28年10月に日本癌学会学術総会で行われ、受賞記念講演会を平成29年1月にパレスホテル東京にて開催いたしました。平成29年9月には第7回JCA-CHAAO賞授与式が日本癌学会学術集会総会で行われ、浅野茂隆先生が受賞されました。受賞記念講演会は同年11月に昨年と同じ会場で予定をしております。
  4. 学会および学術集会や研究会の助成事業として、学会活動の国際化への支援を目的に第76回日本癌学会学術総会および第15回日本臨床腫瘍学会学術集会にトラベルグラントを継続して提供しました。また、新しいがんゲノム医療への支援活動として、国立がん研究センターが企画・主催するトランスレーショナルリサーチワークショップの第1回(平成28年10月)、第2回(平成29年7月)において、サポーターとして海外講師招聘を支援しました。
  5. 若手の研究者・医師の育成を目的とした助成事業として、米国臨床腫瘍学短期研修(STOFF)への若手派遣を前期同様に実施いたしました。

これら医療従事者への支援事業により、がん領域に関わる研究者・医師・関係者から、当社団の存在が認知されるとともに評価を高めて参りました。

がん患者団体に対する事業では、

  1. 第3回となる全国のがん患者団体会議FFJCP(Forum for Japan Cancer Patients)を2017年1月23日より2日間に亘り東京にて「患者中心医療を考える」を主要テーマで開催いたしました。参加を希望した希望した全国のがん患者会56団体との業務委託契約のもと、99名が会議に参加しました。会議では、米国ボストンのベスイスラエル病院(ハーバード大)での病院運営への患者参画について担当責任者のBarbara Lee氏から、また患者団体によるリサーチファンディングについて米国メラノーマ研究財団常務理事のDr. Tim Turnhamから、それぞれ講演いただき日本の患者団体リーダーとの間で活発な議論がなされました。また、全ての患者会の代表には自組織の活動経験をまとめたポスター作成をしてもらい、その内容について口頭での発表がなされました。さらに会議の中では日本における患者中心医療について活発な議論が行われました。
  2. 地域でのがん患者のリテラシー向上を目的に、地方での小規模勉強会・講演会を三重、広島、千葉、福島にて各地域のがん患者団体と協働で開催いたしました。
  3. 海外患者会交流事業として、世界患者会経験交流会議IEEPO(International Experiences Exchange for Patient Organization)に国内がん患者会代表7名を業務委託契約のもとで、マドリッドに派遣しました。参加した国内患者会の代表者は、会議のテーマである「患者の声を届ける」について全世界から集まった患者会代表と活発に議論し、帰国後にはCHAAOへの報告書の提出、ならびに報告会において海外患者会動向および活動トレンドについて報告いただきました。

貸借対照表(平成29年9月30日 現在)

(単位:円)

科目 金額 科目 金額
(資産の部)   (負債の部)  
流動資産 30,693,715 流動負債 797,713
 現金及び預金 30,693,715  未払費用 797,713
 仮払金 0    
  負債合計 797,713
固定資産 8,551,290 (純資産の部)  
 投資その他 8,551,290 利益剰余金 38,447,292
  敷金保証金 8,551,290  その他利益剰余金 38,447,292
    繰越利益剰余金 38,447,292
(うち当期純利益) 118,083
    純資産合計 38,447,292
資産合計 39,245,005 負債純資産合計 39,245,005

損益計算書(自 平成28年10月1日 至 平成29年9月30日)

(単位:円)

科目 金額
経常収益    
 受取寄付金 196,000,000  
 受取利息及び配当金 608 196,000,608
経常費用    
 事業費 127,100,344  
 管理費 68,710,770  
 営業外費用 0 195,811,114
経常利益   189,494
 法人税、住民税及び事業税(注)   70,000
当期純利益   119,494

(注)当一般社団法人は、法人税法第2条9-2-イによる「非営利型法人」に該当し、法人税法上は公益法人等として取り扱われ、収益事業から生じた所得のみ課税されます。
当事業年度においては、収益事業を行っておりませんので「法人住民税均等割り」のみの課税となります。

外部支援の内訳

一般社団法人 中外Oncology学術振興会議